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 JRR-4の概要

  施設概要  本体施設の概要と主要諸元  JRR-4 の運転

 2.本体施設の概要と主要諸元
 JRR-4は「Japan Research Reactor No4」の略称で、この炉は、主として遮蔽に関する試験研究を行う目的で設置された原子炉でしたが、利用設備を整備して昭和42年から施設供用を行いました。 当初の燃料の濃縮度は90%~93%でしたが、平成8年1月に高濃縮ウラン燃料による運転を終了し、国際的試験・研究用燃料濃縮度低減化計画に従って20%濃縮ウラン燃料への炉心変更を行いました。 これに合わせて利用設備等の改造工事を行い、平成10年7月14日低濃縮燃料による炉心が臨界となり10月より利用運転を再開しました。
JRR-4は、20%濃縮ウラン板状燃料(ETR型)を用いた軽水減速冷却のスイミングプール型熱中性子炉で、原子炉の最大熱出力は3500kWで、最大熱中性子束は7×1017n/m2・secとなっています。 原子炉炉心部は炉心ブリッジから吊り下げられたられた炉心タンク内に収められ、水深9.8mのプール中央に置かれています。炉心部は燃料要素、反射体要素、格子板、板状制御棒等から構成され、炉心内には 照射孔も設置されています。
JRR-4はプール水が遮蔽の役目を果たしており、上部が遮蔽体でふさがっていないため、照射試料をキャプセルに挿入し、炉心上部の水面から吊り下げるだけで中性子照射が可能となります。 この照射利用の簡便性とJRR-4の運転が個々の利用者からの運転要求にきめ細かく対応できることなどから、中型の汎用研究炉として広範囲に利用されました。

炉心図(拡大します) チェレンコフ光(ムービです)
JRR-4炉心図 JRR-4チェレンコフ光(ムービー)